貯金がほとんどない30歳に、掛け捨ての医療保険に加入しました。20代の頃から加入しないと、とずっと思ってはいたのですが、何しろ毎月の家計で精いっぱいで、掛け捨ての保険料すら支払う余裕がない状態でした。
ちなみに私は健康優良児で病院のお世話にほとんどなったことはありませんでした。医療保険の加入に際しても、健康保険でどうにかなるし、高額療養費制度があるから医療保険は無駄、という意見を知りつつも、10万の支払いが生死を分けるような状態だったので加入しました。
初めての入院
健康優良児の私でしたが、30代前半の健康診断で聴力検査に引っかかるようになりました。ですが、耳鼻科に行っても、特に何もないと言われました。そんなことが数年続くので、病院の先生が「大学病院に行ってみる?」と紹介状を書いてくれ、大学病院を受診したことで、病名が発覚しました。
このまま放っておくと、聴力はどんどん低下し、聞こえなくなるということだったので、手術をすることになりました。医療保険に加入して6年目くらいのことでした。入院するにあたって、入院費用をおさえる方法をいろいろ調べたのですが、結局のところ、病院によるという感じです。特に大学病院は高いそうで、節約の余地はありませんでした。
実際にかかった費用
昔のことなので、詳細は覚えていませんが、病院に支払った金額は20万少しでした。手術代、投薬、部屋代、食事代、パジャマなどのレンタル代ですね。洗濯はできないだろうな、と思い、パジャマなどもレンタルしたし、看護師さんに言われてこまごまとしたものも揃えました。
また、大部屋がない病院だったので、部屋代は4人床で、1日あたり1ベッド7,000~9,000円でした。そういったもろもろを含めての支払いが20万少しでした。ただし、この支払いのうち、医療費控除の対象となるものは8~9万ほどでした。10万いかないんだーと思ったことをよく覚えています。
なので、医療保険に入っていなかったら医療費控除も使えず、完全に支払金額そのものが自己負担といったところでした。
医療保険を使って受け取った金額
医療保険で受け取った金額そのものは覚えていないのですが、保険会社から受け取った給付金と健康保険組合から受け取った見舞金合わせて20万少しでした。
なので、入院の際に支払った費用およびその後の通院費や保険請求に必要な診断書代もろもろ含めた一連の支払金額と受け取った金額が同じくらいだったため、金銭的な負担は生じませんでした。また、仕事を休んだ部分も有給休暇を使用したため、生活費が少なくなる、なんてこともありませんでした。
加入していた医療保険の内容
保険料支払:年額 30,140円(月額 2,511円)
入院給付金:日額 5,000円
退院後通院:日額 5,000円
手術1回につき:100,000円
6年目くらいで入院および手術をすることになったので、保険料の支払い金額と実際に受け取った給付金の金額も同じくらいでした。
36歳のときは、30歳のときほどひもじくはありませんでしたが、やっとお金を貯め始めることができた頃だったので、生活に支障なく対応できたことはありがたかったです。
手術で病気は治ったのか?
実は手術は失敗し(笑)、聴力は回復しませんでした。ただ、進行はしなくなったので良かったかなと思います。ですが、実は今も定期的に大学病院で経過観察中という状態です。数年、経過を見守ってきましたが、最近になって一部分、聴力が落ちてる…という先生のお言葉があり、来月また病院に行くのですが、手術にならないことを祈るばかりです。
私の術後はかなり大変でした。手術の影響で、絶対安静が必要で、起き上がることができませんでした。これまた手術の影響で歩くことができなくなり、診察も車いすでの移動でした。ベッドから動けないので、水を飲むこともままなりませんでした。看護師さんは忙しいし、水を飲みたいがためだけに看護師さんを呼ぶことは気が引けて、とても苦痛でした。支えを使って歩くことができるようになると、院内のコンビニにようやく行くことができるようになりました。
そんなろくに歩けない状態だったので、一人暮らしを心配された私は入院を延長するか? と聞かれましたが、帰宅することにしました。もちろん電車に乗ることはできないので、家までタクシーで帰りました。5,000円ほどかかりました。
次の手術は……
今のところ手術の予定はありませんが、母の家系が白内障の家系だということを知りました。祖母も母も母の兄弟も全員白内障になったということが、昨年、母の実家に帰ったときにわかりました。これもう絶対に私、白内障になるやつじゃん! って思いました。
母は50代で白内障になったそうなので、私も10年後には白内障なのかもしれません。。基本的に手持ち現金少なめで生活しているので、まだまだ医療保険は解約できそうにありません。
加入するかしないかは、貯金次第
高額療養費制度があると言っても、病院への支払いは医療費だけではない、というのが現実です。歩けなかったらタクシーを使わないといけないし、退院後も不自由があるのであればUberなどのサービスを使わないと生活ができないかもしれない。そういったもろもろの支払いまで負担ができる、ということであれば、医療保険に入る必要はないけど、毎月カツカツの生活をしているんだ! ということであれば、30代なら加入した方がいいと思います。
周りを見ていても、30代から体調を崩し始める人が多く、40代、50代、となってくると、どんどん確率は上がってきます。特に家系的な病気がある人は注意が必要なのかなと思います。
60代以降は入院の確率も高いとは思うのですが、貯金の取り崩しフェーズに入っていると思うので、医療保険を解約してもいいのかな、と思っています。いつ解約するのは、自分の体と、貯蓄状況と応相談といったところですね。